ワン・トリック・ポニー|ポール・サイモン
最近は新しくCDやレコードを買う余裕もなくなってきたので改めて手持ちの音源でレビューしてないものをのんびり取り上げたいと思います。
ポール・サイモンの80年のソロ・アルバム。前作から5年ぶり。
レイト・イン・ジ・イヴニングは後のワールド・ミュージック路線を予感させる独特のリズムを活かした傑作。ホーンセクションもいいスパイスになっていて曲を盛り上げている。
続く"That's Why God Made the Movies"は「恋人と別れる50の方法」でもそうだっけどバンドサウンドに溶け込むようなエレピの柔らかい音がいい。それにしてもタイトルの言い回し、ビーチボーイズの「神の作りしラジオ」の原題でもありましたね。
やはり本作一番の押しは"Jonah"。哀愁漂う憂いあるボーカルが素晴らしい。
クリムゾン加入前のトニー・レヴィンがベースで参加しており、ピーター・ゲイブリエルやジョン・レノンのレコーディングと引っ張りだこの頃。よくもまぁ、キング・クリムゾンのようなパーネントバンドに参加する気になったなぁと思うし、そうしてくれて良かった。