2024年11月2日土曜日

The Thorns

Thorns (Bonus CD)

個人的に知られざる名盤第1位。The Thornsのセルフタイトルにして。唯一のアルバム。本ブログで取り上げたと思ったら、まだでした。
イーグルス的なウェスト・コースト・サウンドのポップ・テイストを高めたような、言葉にしてしまうと陳腐かとは思うけど、それがしっくりくる1枚。
特徴として三声コーラス、そしてアコギ。聴き始めた当時は知らなかったけど、中心人物がマシュー・スウィート。こりゃ、どうしたって自分好みなわけだ。

きっかけはTHE ALFEE坂崎師匠のラジオ番組K's Transmissionでのオンエア。1発で気に入ってしまい、当時地元にあったTaharaに探しにいったら輸入盤があったので即購入。ちなみにラジオでかかった曲は「Blue」。キャッチーなメロディ、力強いギターストローク、そしてタイトルBlueを彷彿とさせる気持ちのいいサビのコーラス。この1曲でほんと心をわしづかみにされました。

それで、アルバム聴いたらオープニングのRunaway Feelingからしてアタリ。メリハリのあるメロディ・ライン、コーラスのあてかたがクール。
続く、I Cant't Rememberは若干ウェットで青臭い感じがたまらない。
Blueをはさんで、Think It Over
Thornsは4つ打ちのリズムが印象的な軽快なロックナンバー。
そしてちょっとメランコリックなNo Blue Sky。
CSNばりのコーラスがこのバンドの強い武器だとわかるNow I Know。
やっぱりアメリカン・ロックなバンドだなと思えるDragonflyやSuch a Shame、I Set the World on Fire。
イントロなしで始まるI Told You。
ミドルテンポなLong, Sweet Summer Night。
締めのAmong the Livingは自分の中でもトップ10に入る好きな曲。当初Blueばかり聴いていたが、この曲の魅力に気づいてからは一番よく聴いているかも。じわじわくる歌メロ、声の重なり方、哲学的な歌詞... この曲で締めくくるという構成がこのアルバムの完成度をより高めていると思う。

本編まるごとすべてアコースティックでアレンジした「Sunset Session」というボーナス・ディスクがついてた2枚組を買ったので、これが文字通り楽しさ2倍というやつで、本編ディスクではアコースティック基調ながらもバンドサウンドだったものが、ここでは3人の演奏のみ(?)なので、その違いから各曲別の角度から新たな魅力に気づけて面白い。

この頃はマシュー・スウィートのことをよく知らず、後年「ガールフレンド」でその存在を知って、パワーポップの人という風にとらえてたんだけど、まさかここで既に聴いていたとは自分でもびっくり。