2025年10月10日金曜日

ジェネシス

Genesis

83年リリースのセルフタイトル作品。ジャケットもどことなく80年代の雰囲気を漂わせている。長尺曲は一切なく、全体的に良質なポップ、ロック作品。

ソロ活動を成功させているフィル・コリンズだが、この頃からバンドとソロ活動の境目が曖昧になってきているように思う。ソロの曲がジェネシスだと言われればそうかと思うし、一方でバンドの曲がソロ・アルバムの曲と言われても納得してしまう。シングル・カットされた「ママ」、「ザッツ・オール」などは特にそう思う。

一方で、ホーム・バイ・ザ・シー組曲のようにかつてのプログレスタイルの曲もあって、そういう部分がかろうじて「ジェネシス」の看板を守っているとも言える。

「And There were Three」までは、帳の向こうの英国的雰囲気の音作りが、80年代に入って「デューク」を境に「陽」の雰囲気も出てきて、それが3人体制ジェネシスの特徴でもあると思うが、「シルヴァー・レインボー」はまさにそういう作品だと思う。

正直、そんなに何度も聴いているアルバムではないけど、いいアルバムであることは間違いない。