2015年4月9日木曜日

それが僕には楽しかったから - リーナス・トーバルズ、デイビッド・ダイヤモンド

Linuxの産みの親、リーナス・トーバルズがいかにしてLinuxを産み出し、それを今日なくてはならないものにまで育て上げたか、ということが分かる1冊。これまで読んでみたいとは思って、中々読めずにいた1冊。

OSを作ってしまうほどPC好きで、オープンソースについての彼の考え方(Emacsのストールマンと似てるようで別物)、特にそれで大金を稼ぐ気がないこと、商用Linuxがひしめく中で中立を保ち続ける姿勢、などが興味深く、結構正直な言葉を使いながら、記されていて面白い。

ネットニュースでは結構荒ぶる主が如く、激しい印象が強いが、ここではそうでもない。共著者がうまくまとめているだけかもしれないw

ジョブスと会ったこともあるようで、出来たばかりのOS Xを見せられて、という部分も興味深い。

何気に仕事で最初に触ったコンピュータがUNIX (NECのEWS)ということもあり、ふと思えばUNIX Magazine の記事で知って気になって、Turbo Linuxの最初のバージョンを入れていじくり始めたのがたぶんLinuxとの付き合いの始まり。

LinuxというかUNIXの小さいものの組み合わせで仕事をこなすのが、今でも自分の基本の考え方になっていると思う。プログラミングの基礎もGawk, PerlとLinux上で覚えたようなものなのでホント感謝している。その後DOSやWindowsでPerl書いたり、Rubyに鞍替えしたりと紆余曲折して今ではMac OS XでEmacsでスクリプト書いたりしているけど、この*nix的文化が身に染みて消えないんだろうな、と思う。