2018年8月6日月曜日

You're the One |Paul Simon



2000年、20世紀最後の年にリリースされたサイモンのアルバム。グラミー賞受賞。

前作「ケープマン」以上に民族音楽色がなりを潜め、ちょっと前のソロアルバム的なサウンドとなっている。初めて聴いたときは正直「ハーツ・アンド・ボーン」を思い出さてくれたのだけど、やっぱりそれとはまた別の味わいがある。

"Old"のバッキングのギターや言葉多めな歌い回しからS&Gを感じたりする。

タイトル曲の"You're The One"も軽快なギターサウンドが印象的な一曲。打って変わって憂いのあるマイナー調な"The Teacher"。子供が弾けるように訴えてきそうな"Look At That"。いずれも耳に残るメロディでいい。

そして本作屈指の美しいサビのメロディの"Love"。ボーカルラインといいバッキングのギターフレーズといい、グッとくるものがある。
一人でもこの仕上がり。もしこれをガーファンクルと歌ったら。言ってもしょうがないしソロのサイモンも好きなのでこれはこれで好きなのだが、ファンの身勝手なわがままでデュオでどうなるのか聴いてみたいと思ってしまう。

"Hurricane Eye"はパーカッションや細かなギターフレーズから「グレイスランド」的な民族音楽っぽさが出て、こんな風に昇華してるんだなと感心。