えー、いまさらですがEL&Pの名盤「タルカス」です。実はアルバムを買ったのは先日です。EL&P自体、90sに聴き始め30年以上聴いているにも関わらず(涙)。
自分で最初に買ったアルバムは「展覧会の絵」。その後会社の先輩に「タルカス」借りて、テープにダビングして聴いたりして、音源として買ったのはボックスセット「ザ・リターン・オブ・マンティコア」。
まぁ、これで満足したからEL&Pについてはあまりアルバムを買いそろえることがなかっというのが正直なところ。
「展覧会」の流れでファーストは早々に買い、その後「恐怖の頭脳改革」は紙ジャケ盤(観音開きのやつ)と40周年盤を買ったりして、それぐらい。
ライブ盤「ゼン・アンド・ナウ」で、再結成後の音源の多さにちょっとがっかりして、新たにアルバムを買い足すことがなく今に至る。
93年だかに来日したときに買ったタルカスTシャツまで持っているのに、なんという片手落ち(笑)
ちょうどアルバム再発で目についたので、ここらで「タルカス」もコレクションに仲間入りさせるかと思い立ち購入。
音源的には2012年のスティーヴン・ウィルソンがリミックスした2枚組バージョン。
まぁ、内容は知っているだけに目新しくはないけど、アルバムとして通して聴くタルカスは、(あたりまえだが)実にいい。
何度聴いてもタルカス冒頭の変拍子がかっこいい。「Eruption/噴火」というタイトルも実に合っている。ここのつかみがすべて。
個人的にイエスの「危機」に匹敵するのはこの「タルカス」だと思っている。
あちらは四楽章からなるロック・オーケストラ、こちらはシンフォニーな組曲のロック。クリムゾンやフロイドにはない分かりやすい構築美がある。
後年の「頭脳改革」でもそうだけど、しれっとエレキギターを弾くレイク。キーボードトリオだけど楽器編成にとらわれず、作品として良くなるならちょっとギターが入ったくらい気にしないぐらいの度量がある。
エマーソンからこの組曲のアイディアを提示されたときに、レイクが「ソロでやれば?」とそっけなくあしらったエピソードもどうしようもなくEL&Pらしく、この時点からどうしたって長続きしないバンドであることが示唆されていて面白い。エマーソンの才能は疑う余地もないぐらいあふれ、そこから生み出されたというのに当初は一顧だにしなかったレイクが、この後ノリノリにプロデュースにあたるのもどうなのよ。
B面にはBitches CrystalやA Time and a Placeといった小品集で、なかなかの出来。この中では地味だけど、The Only Way (Hymn)は他のバンドではなかなかこの味は出ないEL&Pならではの深さがあると思う。
そして、インパクトあるジャケット。これがないと魅力半減は大げさだけど、クリムゾンのファースト、イエスのロジャー・ディーンによるジャケットに匹敵する「名盤」の香りが漂う目を惹くアート。レイクがここから歌詞のイメージを拾ったのもわかる。
ここまでコメントしていてなんだけど、一番好きなEL&Pのアルバムはファーストだったりする。「未開人」と「運命の3人の女神」が好き。
今思うと、終始つかず離れずで活動してたCSN(&Y)のように普段はソロ、気が向いたらバンドという活動という道筋もあったのかもしれない。
そうなるとカール・パーマーの分が悪いか。ドラマーのリーダー・バンドというのはなかなか軌道にのりづらいからね。
