ツアーの時から評判良さげだったので気になっていたライブ音源。
まず一聴して最初に思ったのはジョン・アンダーソン(の声)強すぎる!ということ。イエスを脱退して戻れずに、10数年経過しているがこの人のイエスへの執着というか愛は彼なりに深いということがよくわかる。
ここまでにARWでもイエスを前面的にフィーチャーしていることからもよくわかる。
そして、演奏を固めるバンド・ギークスも往年のイエス・ミュージックを忠実に再現しており、これまた頼もしく、今の本家バンドでは味わえない緊張感というものが感じられる。
アルバム全編とおして、聴きごたえあって満足。危機の再演だけにとどまらず、錯乱の扉に挑戦しているところなんかニクイ。
本当によくもまぁ、70歳過ぎてもこれだけ歌えるよなと感心する。
個人的としては、ハウ師匠主導は少々面白みに欠ける部分もありながら、ジョン・デイヴィソンやビリー・シャーウッドという逸材は好きなのでバンドから離れて欲しくないとも思っており、複雑に思う。
どんな形であれイエス・ミュージックがそれが本家のバンドであれ、ジョン・アンダーソンのプロジェクトであれ、聴ける環境にあるということが大事であるとひしひしと感じる。
段々、クラシックのオーケストラのようにそれが忠実に再現できるバンドがあれば、本家だろうが分家だろうが、コピーバンドだろうが関係ない状況になってきたなと感じる。
その分、本家の看板を背負ったところのアドバンテージは、「新曲」を出すことによって新たなレパートリーとして定着させることなんだろうけど、本家もアルバム出す割にはライブでは定番クラシック曲中心だからなぁ。90s以降のアルバムでもっとライブで定着してもいいと思う曲は結構ある。
