原題、Wind and Wuthering。
4人体制となって第2作。そして、さらばハケット先生。
少々大げさで重々しい感じの"Eleventh Earl of Mar"で幕を開ける。この重々しいイントロが過ぎれば、フィル・コリンズのボーカルも入り軽快に滑り出す。この辺は従来のプログレ的なジェネシス・サウンドを踏襲している。ジャケットともあいまって、英国的佇まいというものが感じられる。
後年のポップ化が何かと言われているけど、この時にも既にその傾向はあり、"One For the Vine"や"Your Own Special Way"は尺が長めではあるものの歌メロは非常に柔らかくポップ。そう、元々歌メロはこれより前だって結構わかりやすいものは多い。前作の"Ripples"だってそう。
このアルバムはなんと言ってもラスト3曲。ハケット先生の置き土産とも思えるギターが堪能できる。
リリカルなクラシックギターが光る、"Unquiet Slumbers for the Sleepers..."。
続く、"... in that Quiet Earth"は、まさに炸裂するギターで素晴らしいじゃないか。
そこから間髪入れずにつながる"Afterglow"。この感じがなんとも言えない。Aメロ、Bメロ、サビという感じではなく前半、後半みたいな構成でサビがどこかというと良く分からんけど後半パートなのかな。
アビーロードのメドレーとまでは言わないけど、このラスト3曲のメドレーは素晴らしい。
キーボードの比重が高いのは確かだけど、ハケット先生の存在感だってありすぎる。
Afterglowは以前、自分もライブでカバーしてやりましたが、ピエゾのアコギの音をエフェクターで作って演奏したけど、ドラマーからはキンキンするといわれてしまった(笑)。