知らなかったけど、全曲ジャガー/リチャーズのオリジナル。ビートルズで言うところのア・ハード・デイズ・ナイトのようにカバーが一切ない意欲作。
例のU.K./U.S.で微妙にジャケットや内容が異なるやつですね。今回はU.K.盤にスポットを当ててみた。
有名な曲もあって耳馴染みいいですね。オープニングは、マザーズ・リトル・ヘルパー。ちょっと揺らいだギターのイントロがいいですね。ちなみにU.S.盤ではオープニングは黒く塗れ(Paint It Black)。キャッチーな市場優先な編集でそれはそれで良い。
続く、ステューピッド・ガールもちょっとポップな感じでいい。
レディ・ジェーンに変な楽器混ざっていると思ったらハープシコードとダルシマー。昔はピアノの音をいじってるのかと思ってた。
6曲目ゴーイン・ホームは11分強の長尺曲。これほどの長さの曲があったということを知らなかった。なんとなく無情の世界が長い曲だと思ってたら、そんなことなくTime
Waits For No
Oneの方が長いし、それよりもこちらの方が長い。後半アドリブ部分を通常なら編集でフェードアウトさせるんだろうけど、あえて収録するという自信。
アンダー・マイ・サムは本作収録曲だったんですね。
フライト505はイントロのピアノに夜をぶっとばせのメロディが混ざっててニヤリとする。
すべてジャガー・リチャーズ作品で、キースのギタープレイの幅も広がってギターでは思うような貢献ができないと思ったのか、自ら楽器の幅を広げることにしたのか分からないが、変わった楽器はブライアン・ジョーンズが担当している。
編成楽器を変えてくるという面でビートルズの影響も少なからずあるんだろうけど、後々さらに影響されて「サタニック・マジェスティ・リクエスト」に至ってしまうのだけど、本作はオリジナルではなくR&Bのカバーと言われても気づかないぐらい全体的に黒っぽく、こういうのがストーンズの魅力なのかな、と思う。