2013年12月13日金曜日

レコード・コレクターズ増刊 ザ・ビートルズ・マテリアル vol.3 ポール・マッカートニー

やはり、今回のPaul本の本命ですね。

全曲解説本でモヤモヤしたところが、本書を読むとすっきりするというか、読みなれている文章のせいもあってか、レココレ読者だったので本書におけるPaul評が「すっと胸に収まる」内容だと思う。ミュージシャンとしての和久井光司氏はあまり知らないんだけど、音楽ライターとしての彼の文章は安定しているので読みやすい。ただ、あまりにも一人目線なので、旧増刊ソロ・ワークスのときみたいに、複数人のライターで構成されていてもよかったかなとは思う。

クラシック系、Fireman以外は大抵音源として持っているつもりだが、Biker Like An Iconのシングルがあったとは知らなかった。ヤフオクあたってみたが見つからなかった。Off The Groundのシングルは充実すぎる。

90年代後期に出た、レココレ増刊のビートルズ・ソロワークスとともに、愛読できる良書かと思う。あえて注文を付けさせてもらうなら、レココレ本誌でもよく掲載されているようなマトリクス、特に全曲のリストとアルバム、シングルの対応表みたいなものは資料として欲しかった。また、ピクチャレーベルで出ているものも写真を多く掲載して欲しかったな。

また、本書にレコスケくんがないのは少々寂しい。

本シリーズの第一弾が出たときは表紙の浦沢イラストのせいで買うのをやめたが、今回の内容がよかったので、やはり本家Beatlesの方も押えておくか、という気になってきてる。別に浦沢直樹が嫌いではないんだけど、ちょっと違うかな、と。