元イエスのジョン・アンダーソンがフランスのジャズ・ヴァイオリニスト、ジャン・リュック・ポンティと組んだバンド、アンダーソン・ポンティ・バンドのライブ盤。2015年リリースだが、ようやっと聴いた。来月来日予定のリック・ウェイクマン、トレヴァー・ラビンとのプロジェクトの前に最新のアンダーソン節を刻み込もうと思い、遅まきながら買った。
まったくこの御仁はいつでも気持ち良く歌うように聴こえて、どこまでも前向きな感じがして、心地良い。この前向きさ、ポジティブさがかつてのイエスの原動力であったこともうなづける。
オープニングからして壮大なシンフォニックなインストで、次の曲からジョン・アンダーソンの伸び伸びとした歌声が響きわたる。こうやって聴くと、イエスだろうとなかろうと楽しそうにやっているジョンの姿が、絵に浮かび、今の少々大変そうなイエスを尻目に自分に正直に音楽に取り組んでいるんだなと伺える。
ロンリー・ハートやラウンドアバウトなどのイエス・ソングも披露し、ポンティも原曲の良さを活かしながら、このバンドならではの彩りを添え、活気みなぎる形で繰り広げくれる。時間と言葉はレゲエっぽいアレンジでABWHの「閃光」を思い出させる。
Listening with MeやNew New Worldはアンダーソンとポンティの組み合わせの良さを痛感する素晴らしさ。
まだDVD を見ていないのだが、多分いつものように両手を広げながら楽しそうに歌っているんだろう。