2017年3月3日金曜日

どうしてプログレを好きになってしまったんだろう - 市川哲史

ロッキングオン誌でお馴染みの市川哲史氏によるプログレ・ミュージシャン達へのインタビュー集。

ロッキングオンは読んだことないけど、ムック本やおそらく「炎」で読んでいたと思うものがあり、特にクリムゾンとイエス関連は読んだことのある記事だった。

この人の文章はなかなか面白く、ミュージシャンの語り口を特徴づけるところが面白い。フリップ御大のもったいぶった所やジョン・アンダーソンの「なんだよぉ〜」のような天然ぶりは、他のインタビュー記事を読んでもそのように変換されてしまう。やはり、フリップやアンダーソンはどう考えても「オレ」ではなく「私」、「僕」だし、クリス・スクワイヤ番長は「オレ」で合ってると思う。それにしても、トニー・レヴィンのおネェはないだろう?!

イエスの「結晶(Union)」のライナーも市川氏とのことだが、そうだったっけ?iPodなどのデジタル・プレイヤーを使っていると滅多にライナー読み直すこともないので、忘れてしまう。

ELPの記事では、エマーソンのバンド運営の苦労が忍ばれるエピソードが聴けて、興味深い。

あまり、フロイドやジェネシスの記事が多くないが、「キャラの濃さ」や「メンバーの濃さ」が違うのか?クリムゾン、イエス関連の記事が充実している。

どうせなら、「炎」に掲載されていたアンダーソンによる歴代メンバー紹介(干支付き)も欲しかった。

面倒な音楽を紡ぎ出す面倒な人達との面倒な会話がこうも面白いとは。プログレ界は今後もこういった人が出てきて欲しいと改めて思ったりもした。