アマゾンビデオで鑑賞。
音楽学校に進んだジャズ好き青年が、練習中に名物講師の目に留まり、彼の指揮するバンドに招かれる。
そこからが怒濤の師弟関係の始まりで、演奏がうまくいかないメンバーに罵倒を浴びせ追い出したり、ドラムにも物凄いテンポでの演奏を求めてくる。
いわゆるスパルタ。
それでも認められたい一心で練習に励む。せっかく作った彼女も音楽に没頭するため自ら別れを切り出すなど、献身ぶりが凄い。
それなのに、講師の方は別のドラマーを見つけ、さらに煽ってくる。このやり口は辟易する。
まぁ、飛び抜けたプロともなるとそれなりの演奏技術が必要かとは思うけど、ジャズにそれほどストイックにテクを追及する必要あるかなと思いながら見続ける。
とにかく、手の皮を向いてスティックだけでなくシンバルやスネアまでもが血に染まるほどの演奏の甲斐あって正ドラムの地位につく。
しかし、コンサート当日バスが故障のため動かなくなり急遽レンタカーで駆けつけるもスティックを忘れてしまう。それを取りに急いで戻るも途中で事故に遭う。
子細は省くが色々あってどちらも学校を辞めることに。
その後、酒場でばったり再会し再び共にステージに立つことになるが、簡単には事が運ばないのがこの映画。
ラスト10分はほんとに凄い。病的なまでの執念深さ、自己顕示欲の強さなど、凄みのある演奏の裏にあるものは生々しいほどの感情であることがよく描かれている。
終わってから息を吐くほど、緊張して鑑賞していたのに驚き。