エニグマ暗号解読の功労者、数学者アラン・チューリングに関する映画。
中々渋いとこ突いてくる。
天才であるためか、人物としてはものすごくアンバランス、むしろ欠点も著しく目立つ。やはり、天は二物を与えず、なのか。
とにかく、協調性がない。自分も恐らくこの天才様とはうまくやれるとは思えない。自分が絶対正しいと思ってるし、妥協などというものがない。それ故天才なんだろうけど。そういうことを考えさせられる。
第二次大戦中にドイツが考案したエニグマ暗号機の解読のストーリーだが、このエニグマ暗号については、サイモン・シンの暗号解読をご一読することをオススメする。
後のコンピュータの基礎、そしてそこで手順を再現させるというプログラムの構想までもあったというので、相当先を行っている。
チューリングは同姓愛者だったみたいで、戦後はそれを理由に逮捕される。最後は自殺してしまうのだけど、生前この天才にどれだけの敬意が払われたかは謎。
欠点があるから親しめるというのもあるんだろうけど、映画を観る限りは孤高の存在であったことが伺える。