横浜の中心を決める神々の戦い! 保土ケ谷の神、中の神、金沢の神、ある日突然、神々の戦いが始まる。
という、元市民としてはなんだかすごくそそられるお題の小説なので読んでしまった。
ありそうでない、いや、日本のヤオロズの神、土着信仰な面を思えば、あって当たり前の話ではある。なんだかギリシャ神話のように、異様に「人間臭い」神々にほくそ笑んでしまう。
横浜の大神の一声で始まった各区の土地神同士の争い。各自神器を用いて戦うのだが、昨今のバトル漫画のような雰囲気。
キャラも色々凝っているが、中心人物保土ヶ谷の神のズボラな感じが実にいい。なんといてえも「明日も今日の日常を」というのモットーなのだから実にいい。
一方で金沢の神のようにすべての女性を愛す、というキャラもいるし、みんなに忘れ去られている瀬谷の神、という立ち位置も悪いけど納得してしまう。
神々の争いがどういう結末となるかは読んでからのお楽しみ。