前作Fly From Hereから3年というスパンでの新作登場。前回は10年ぶりだったので、来日を挟んでの新作ということもあって久しぶりの感じがないw
メンバーは前作とはボーカルのみ交替。そのボーカルJon DavisonもGlass Hammerでのキャリアもあって申し分ない。来日公演でも如何なくその才能を発揮していた逸材。
さて、肝心の中身ですが、今回は随分落ち着きすぎている感が拭えない。冒頭のBelieve Againを聴くとYES色がはっきりしているんだけど、どこか物足りない。
全体的な印象として楽曲自体は良いが、Squire番長含めたベテラン3人組の仕事が足りていないんじゃないかと思う。
となると、次に眼を向けるのはプロデューサのRoy Thomas Baker。'79年にYESと新作をパリセッションでのプロデューサでもあり、結果お蔵入りした因縁のあるプロデューサ。前作でもDrama期のTravor Hornを起用したりと過去のリベンジなのかと思いたくなるこの起用。やっぱりちょっとYESに合っていないのでは。しかも、最終的にバンドがミックスを気に入らず土壇場で元YESのBilly Sherwoodに頼んでるんだから、やや迷走しているとも見える。
まぁ、聴きどころはあるので駄作とまでは言わないが前作ほどの感動はないかなぁ。
どうせならTravor Rabinプロデュースというのも聞いてみたい。
ほとんどの曲でDavisonがクレジットされており、貢献が伺える。曲は悪くないので、ほんと料理の仕方がもっとアグレッシブにやってもよかった。
It Was All We Knewは珍しくHowe単独のクレジット。イントロ含むリフが「大きなのっぽの古時計」に聴こえるとうちでは評判だw
秋に来日する予定だが、「こわれもの」と「危機」の再現を打ち出していて、しれはそれでいいんだけど、せっかくの新作からもやって欲しい。