Steve Hackettの初ソロ・アルバムで、Genesis在籍中にリリースした。と言っても当時はボーカルでバンドの顔でもあるPeter Gabrielが脱退した頃でバンドの存続も危うい中、他のメンバーより先駆けてソロ活動を始めたというのが凄い。
GenesisのバンドメイトであるPhil CollinsやMike Rutherfordも参加。
音だけ聴けばGenesisの延長線上にある叙情なプログレサウンドであり、以前から溜め込んでいた曲、つまりGenerationではボツだったと思われるものだがクオリティは高い。
その鬱憤を晴らすかのようなオープニングAce Of Wandsの弾きまくりのHackett先生。
Star Of SiriusはPhil Collins がボーカルを取っているが、この時にGenesis でも歌うことを決めていたのか気になるところ。
ラストのShadow Of The HierophantはMike RutherfordがクレジットされていることからGenesisで一度は試した曲なのか?導入部こそSally Oldfieldのボーカルがフィーチャーされルネサンスっぽいプログレフォークかと思いきやGenesisあるいはHackett先生には珍しい執拗に同じメロディをリフレインする曲。まるでCrimsonのFripp御大のよう。
チャートの動きも好評だったが、だからこそGenesis内でわだかまり、ソロに転向することにしたのかと思うと複雑な感じ。