いよいよ来日のアンダーソン、ラビン、ウェイクマン。
それが今月上旬のロックの殿堂後にイエス・フィーチャリングと冠する名義変更をしてきた。殿堂授賞式中に現イエスとそういう話し合いがされたのか、はたまたジョン・アンダーソンの独断専行なのか相変わらずのナポレオンぶりに、ファンとして苦笑い。(急なのでポスターやグッズはARWのまま)
改名経緯はいずれアンダーソン以外からも語られるだろうけど、まぁ実質音楽はイエスなんだし、ファンもイエス・ミュージックを聴きに行くので、ある意味潔い。潔すすぎるだろう。
ライブはパーペチュアル・チェンジで幕開け。ウェイクマンがマント姿なのはサービスなのか。なにげに初ウェイクマンかもしれない。
初めてイエスを見たのはトーク・ツアーの時。ラビンはそのとき以来のお目見え。もう20年以上前で笑う。
アンダーソンはオープン・ユア・アイズのツアーで見たのが最後。こちらも20年近く前だ。
昨年からライブ活動しているARWだが、今回ベースのみ新メンバー。やはりイエスと言えばクリス番長の存在感は圧倒的だったため、その不在は悲しい。ABWH時代はトニー・レヴィンやジェフ・バーリンがベースを担当したが、彼らに比べると物足りない。
ラヴィン時代の曲にウェイクマンのきらびやかな手癖満開のフレーズが散りばめられるとイエス度が上がるので、この組み合わせを目の当たりに出来たことは非常に嬉しい。
全般的に80sを中心に「サード・アルバム」、「こわれもの」からの抜粋。「結晶」からリフト・ミー・アップが聴けたのは良かった。いい曲だ。意外なところでは、まさかの「悟りの境地」。アンダーソンのこだわりの選曲なんだろう。そして、ウェイクマンとの思い入れもある「閃光」からのザ・ミーティング。本当に伸び伸びと歌うアンダーソン。今回の企画で一番気持ちいいのは彼に間違いない。
サービス精神旺盛なアンダーソンによる、「どんぐりころころ」も忘れてはいけない。
終盤はウェイクマン御大がステージから客席へ降りて練り歩くという、これまたサービス精神溢れたエンターテイナーぶりを発揮。
観に来て良かった。といういいライブでした。