なんだかんだでジャズギターの中で良く聴いているアーティストとして、パット・メセニーとウェス・モンゴメリーがいるのだが、昨年だか一昨年だかにギター・マガジンのウェス・モンゴメリー特集ムックとそのコンピレーション・アルバムの2つを紹介したい。
60s以前はジャズの中ではギターという楽器がピアノやサックス、トランペットほどメジャーな部類じゃないけど、ウェス・モンゴメリーはそういった楽器に負けないようオクターブ奏法を駆使して歌心ある演奏で楽しませてくれた。
このオクターブ奏法というのは、読んだとおり2本の弦を押さえてオクターブを出す奏法だが、あの流麗なフレーズをいざやってみると難しいことが分かった。ロックのパワーコードのノリでできるんじゃないかと思ったら大間違い。しかもそれをウェスはピックを使わず親指だけでやっているというのだから、名人芸というのはこういうことなんだろうなと伺いしることができた。
ダウンストロークだけならともかく、16符音符の部分はダウン・アップを親指でやっているんだから大したものだ。
ムック本に譜面がいくつか掲載されているけど、アドリブ部分は16符音符オンパレードでロックの速弾きにひけを取らないアグレッシブなプレイをしていることが分かる。
別にウェスのことを舐めていたわけではないけど、その凄さを改めて確認できたいい本。
CDの方は言えばあれがないこれがないと切りがないけど、知らない曲もあり、ある意味初心者にも悪くない選曲なのかな、と思う。
このシリーズに次があれば、やはりパット・メセニーに期待。まぁ、譜面あっても弾ける気はしないけどw