ジョージ・オーウェルの名作らしいが、彼の小説を読むのは初めて。
いわゆる、ディストピアな管理社会となっている未来について描いたSF小説。正直、最初はそれほど期待していなかったけど、読み始めると加速的に面白くなってくる。しかし、名作と永らく言われているだけのことはある。
ディストピアものは色々あるけど、管理社会、人間性の復活、反抗活動、などその後出てくるSF映画、小説、アニメなど、大体の要素に含まれるものが大抵ここにある。
情報統制の仕方がすさまじく、何か事象があってつじつまが合わなくなってくると過去の記録、文献すべて遡って改定(実際には改ざん)するのだから、この世界の印刷屋は儲かってるんだろうなw 以前何かで見た、スターリンの頃のソヴィエトでも写真の改ざんとかして人物消してるんだから恐るべし。
ちょっと前に読んだ「夏への扉」もそうだけど、自分が若い頃から、あるいはもっと前から名作といわれるものはそれだけの理由があって名作として出版社、書店が押しているんだなということを再確認。
また昨年読んだ村上春樹の1Q84も同じ内容ではないものの、ある部分ではディストピア的世界からの逃避行という物語でもあり、そういうところからも題名を決めたのかな?とも感じた。