ついこの間までKisses On The Bottomを聴きまくっていた印象があって久しぶりな気もせず、えっ!もう新作出すの?!という驚きが正直大きいPaulの新作。しかも来日直前のこのタイミングは嬉しいところ。
今回はボートラ付ということもあり国内盤で購入。英米の通常盤より3曲多く、SACD+デジパックということでポイント高い。正直iPodにつっこんだらしばらく盤もジャケも触れないので、幾分さみしい。
さて内容ですが、とても70過ぎのおじいちゃんが作ったとは思えない精力的な内容です。
出だしからどことなくアグレッシブなイントロの「Save Us」。
20年前のOff The GroundのLooking For Changeを聴いたときの印象がよみがえる。今回は全体的にOff The Ground~Flaming Pieの頃のBeatles回帰的な感じに、Memory Almost Full以降のテイストが混じったような雰囲気で面白い。
タイトルチューン「New」や「On My Way To Work」はPaulらしさ全開のポップチューン。
「I Can Bet」はサビのコーラスが勢いあっていい。
ボートラのScaredは、重い感じのピアノがMemory Almost~の楽曲っぽくて、今のPaulにつながる感じがする。
ほとんど最近のツアーメンバーで録音。キーボードのPaul Wickensは'89年の頃からなので、随分長い付き合いになりましたね。
アルバムまるごとではなく、楽曲ごとにプロデュースしていった結果、4人のプロデューサが名を連ねている。George MartinやGlyn JonhnsといったBeatlesゆかりのプロデューサの息子たちの名前もあり、次世代に来ている感があって面白い。Giles MartinはBeatlesのマッシュアップ作品Loveでも手腕を発揮していたのでこの起用は興味深い。
何かとBeatlesナンバー再演がツアーの目玉だけど、この新作や21世紀のアルバムからの選曲も楽しみたいところ。