2013年10月8日火曜日

Vrooom - King Crimson

そろそろ復活も噂されているKing Crimson。20年前も紅伝説ボックスを出し、Definitive Editionと呼ばれるリマスター盤で旧タイトルも再発され、活動の再開が囁かれた頃。

で、6人編成のダブルトリオということが発表され、出てきたのがこのミニアルバムVrooom。この5期Crimsonの中枢となる曲VrooomにFripp御大のやりたいことが凝縮されている。簡単に言ってしまえば80s Crimsonに70sの、特に3期のテイストを追加したような音楽性。

メンバーも80sの4人に、Pat Mastelottoとギタークラフトでの弟子(?)Trey Gunnの6人。ギター2人+ドラム2人+スティック2人(実際には、Levinはベース、GunnはWarr Guitarも演奏)という独特な編成。ほぼ同編成のトリオ2つでダブルトリオ、ということらいい。

それで出てきたこのミニアルバム。最初はタイトル曲以外はどうもピンと来なかったが、フルアルバムを聴いてからこっちに戻ると、その荒さがじわじわくる不思議なアルバム。そういう意味では、湧き出たエネルギーをとにかく形として出した、という感がある。

ここから3年ほどダブル・トリオは続くが、5期Crimsonはこの後のフル・アルバムとそのツアーでのライブ盤を残し、次作を模索するProjeKct中に分解。20年以上参加していたBill Brufordもここで卒業。まぁConstruction Of Light聴くと、あれをダブルトリオでやる必然性がないからね。しょうがない。

90年代に入ってから70年代のプログレもまた活気付いてきて、YESは分裂お家騒動があったものの今に至るベースができ、ELPも再結成しアルバム2枚リリース・来日公演も実現、Floydも94年のDivision Bellでワールドツアー、などちょっとしたプログレ復古の大号令がかかった感じの時代でした。

自分もこの頃からリアルタイムなので、入門にちょうどいい頃だったのかもしれない。それに、この頃を境にCDの増加がすごいことになってくる。