2023年9月2日土曜日

ピンク・フロイドの道(Relics)

ピンク・フロイドの道

今年は今まで以上にピンク・フロイド漬けになっている気がする。原始神母のライブでテンション上がっているということもあるけど、やっぱり「狂気」凄いな、という自分の中での原点回帰みたいなものがあり、色々聴き直してます。

その中でも異色なのが、このRelics、邦題「ピンク・フロイドの道」。売れる前の60sの音源ばかり。これがプログレのスタイルとして確立する前の、サイケ・サウンドなので60s終盤のサイケな空気が味わえる。これを振り返るきっかけ自体は、スティーブ・ハウ在籍のサイケ・バンド、トゥモロウのアルバムを聴いたからだと思う。あれがモロ、60sならではのサイケ・サウンドをまとっていたのでピンク・フロイド初期を見直したくなった。あー、そういう時代だったのね、というのを感じたくもあった。

聴き直してみて、この初期の立役者ってシド・バレットと言われていることが多く、別にそれはそれで否定しませんが、自分はリック・ライトの貢献度高くね?と思ってます。もう曲のテイストというか味付けは彼のキーボードによるところが大きいでしょう。そういう目でクレジット見ると、共作含むけど4曲に名を連ねている。ウォーターズも当然多いんだけど、リックの貢献は決して小さくないことがよく分かる。

デビュー当時からInterstellar Overdriveのような9分超えの曲をやるあたりに、後のプログレバンドとして開花する息吹を感じる。

「ナイルの歌」は原始神母がアンコールなどでよく披露している。こういう曲を拾ってくるのが憎い。ライブで聴くと結構ロックン・ロールな感じなのも好き。

「原子心母」の成功を受けてのリリースなんだろうけど、そこからの曲を一切入れず60sに限定したところが本作最大の成果であると勝手に思ってます。