2023年5月10日水曜日

Permanent Dream | Tomorrow

Permanent Dream

イエスのスティーブ・ハウが在籍していた60sのサイケデリック・バンドのアルバム。ネットニュースで知って、ビートルズのストロベリー・フィールズ・フォーエバーのカバーが良さげということで本当に今更ながら買ってみた。
昨年のU.K.のファーストもそうだけど、存在だけはかなり前から知っているのに手を出していないアルバムがいくつもある。プログレ的・ロック的必修なのかどうかはさておき、もう30年も前に知っているのに今さらなぁというのが正直ある。たとえば、まだGTRのアルバムには手を出していないw いつか入手するんだろうか?

前置き長くなりましたが、本作はこのタイミングでジャケットや曲順などを入れ替えたりとそれなりに手を入れられている。その点では初ゲットなので、自分としてはいい頃合いに手を出したのかなと思う。

で、一聴してムムッ!なるほど!!と腑に落ちたのでした。
どこにかというと、その「サイケデリック」なビートバンドのサウンド。このバンドのギタリストだったら、そりゃプログレ・バンドに行くだろうな、というのがすごく良く分かる。
冒頭のReal Permanent Dreamを聴いてよぎったのが、XTCの変名バンド、ザ・デュークス・オブ・ストラトスフィアのアルバムのサウンドそのもの。いや、逆ですな。デュークスがこの時代のバンドサウンドを模しているので、まさに元祖・家元。ビートルズのサイケほど垢ぬけない、UK独特の帳の降りたサウンドが広がっている。まぁ、初期のフロイドもこんな感じだが、バンド編成にキーボーディストはおらず、プロデューサーがオルガンとピアノを担当している。

彼らのシングル、「マイ・ホワイト・バイシクル」は、「All Abount The British Beat」という秀逸なコンピレーションで聴いていたので馴染み深い。確かにこれ1曲とってもサイケ感あふれてます。
で、肝心のストロベリー・フィールズ・フォーエバーのカバーは、意外と原曲に忠実。とは言え、ハウ師匠が在籍するバンドだけにオリジナルの諸々のフレーズをギターで再現しているところは流石。エンディングで独特な味付けをしている。

御多分に漏れず、曲によってはシタールも入っており、60s中盤以降のブリティッシュ・ビートの王道をなぞっている。