Richard SinclairとMel Colins参加体制での第2作。通算6作目。
自分としては前作よりこちらの方が好き。
冒頭のタイトル・チューンBreathlessのきらびやかな12弦ギターがこのアルバムのカラーを表している。前作とは違う意味で変質しており、ポップでコンパクトな作風を前面に押し出しているが'78ともなるとそれも仕方ないか。既にGenesisも3人体制となり、ELPやYESも下火な感じなのでさもありなん。
それでもCamelっぽさ溢れるプログレも健在で2曲目Echoesのダイナミックでスピーディな展開は流石。Mirageで味わった興奮が再び堪能できる。
続くWing and PrayerはLatimer/Bardens作でボーカルはBardensが担当している。バックの細かなアルペジオが気持ちいい。
コンパクト路線の1つであるSinclair作のDown on the Farmはいかにもブリティッシュ・ポップな感じだが、これをCamelで出すんだな、と。どちらかと言うとCaravanっぽい。
Summer Lightningは正直あまりいいとこないかな…Latimerがここぞとばかりにギターソロを取っているけど、この人に求めるタイプでないと思う。
You Make Me Smileは佳作。
Echoesと並ぶ中編The Sleeperはクレジットを見るとMel Colinsの名も並んでいる。出だしから少々複雑な展開でプログレッシャーとしては安心できるw
本作を最後にオリジナル・メンバーPeter Bardensが脱退。ゲストで参加しているDave Sinclair(Richard Sinclairのいとこでこちらも元Caravan)がツアーから正式に参加となる。
ギター/フルートのAndrew Latimerと双璧をなしていただけに、ここから先は徐々にLatimerのワンマンバンドになっていく。