今年になってロックのレジェンド達の訃報が続き、寂しいものですが、今度はKeith Emerson… 絶句。
最初に手に入れたプログレCDはELPの展覧会の絵。表題組曲はもちろんのことくるみ割り人形モチーフのNutrockerもカッコよかったのですぐにファンになった。
聴き始めてすぐに再結成の知らせが入り、当時の新譜は買わなかったもののボックスセットは買って、彼らのキャリアを俯瞰して楽しんでいた。そして来日公演。'96だったか。
Tarkusを最後までやらずにキエフの大門にスイッチするアレンジが許せなかったのを思い出すw Greg Lakeとは2枚目のTarkus録音時から険悪となってきたのかプロデューサーとしてLakeの名を出すときの冷ややかな反応。それでも3人のプレイにはものすごいエネルギーが溢れていた。再結成後の来日公演だってショウとしては満足のいくものだった。
ギタリストに負けないパフォーマンスをということで、オルガンの下敷きになったり、鍵盤にナイフを突き刺したり、来日時にはLakeに向かっておどけながらナイフを投げたり(当たったっていいやと思ってそう)、とオーディエンスを飽きさせない、ステージ映えのするライブを繰り広げてくれた。
この人のピアノやムーグは独特でフォロワーも多い。カナダのプログレ・バンドCairoを聴いたときはすぐにEmerson好きだなこいつら、と思ったりしていた。
正直ELP解散後はパッとしない感じで怪我もあり相当辛い時期も長かったんだと思う。たまに沸くRick Wakemanとのコラボも結局陽の目を見ることなく逝ってしまった。
71歳。しかも春にはLakeとのデュオでの来日も予定していたとか。
自分が好きな曲はHowedownとTarkus。でもアルバムでいうとやっぱりELPのファーストかな。Lakeのアクもちょうどよく、おそらくEmersonが描いた新しいキーボード・トリオの音は実現できていたんじゃないかと思う。Take a Pebble やKnife Edge、運命の三女神はELPのエッセンスが凝縮されている。